専門家が答える!売れる土地と売れない土地

土地が売れるか売れないかは、その立地が大きく左右します。たとえば駅から徒歩5分の駅近や都心部の真ん中であれば、人気は高いでしょうし、大きな道路に隣接した四角い土地であれば使いやすいと想像がつきます。反対に売れにくい土地というのもあるため、そのような場合は何らかの対策が必要になってきます。
売れる土地と売れない土地は、何が違う?
売れない土地の主な理由
①条件が悪い
狭すぎる、形状が悪い、駅から遠い、周辺環境が悪い、建物の高さが制限されている。
②災害に弱い
地盤が弱い、坂の途中にある、海抜が低い。
③値段が高い
近隣の相場や適正価格より高い、周辺と比較して土地の価格が高い。
④需要が少ない
その近辺の土地に需要がない、周辺にも土地が余っている。
⑤用途の制限がある
建物の高さに制限がある、建物の種類に制限がある。
⑥土壌汚染や地中障害物がある
工場が立っていた場所で土壌汚染が心配、地中障害物(建物の基礎や浄化水槽など)がある。
他にも、不動産会社が積極的に宣伝していない、近所での評判が悪いなど、土地そのものというより複合的な理由でなかなか売れないこともあります。
売れる土地ってどんな土地なの?
では逆に、どんな土地が高く売れるのでしょうか。
高値でうれる土地はここが違う!
①立地が良い
駅の近く、都心部に近い、治安がいい、再開発エリア、生活環境が整っている、利便性が高い、日当たりがいい、など。
②条件が良い
建ぺい率や容積率が高い、など。
③制限を受けにくい
建物の高さや種類の制限が少ない、など。
④形が良い
四角形や長方形など、整った形の土地は使い勝手が良いため高く売れます。

売れない土地を売れる土地にするには?
売れない土地への対策
①広い土地・形が良い土地にする
資金に余裕があれば隣地の全部や一部を買い取り、土地の面積を大きくすることや形状の良い土地にしましょう。買い足すことで間口が広くなり、整形地になれば、買い足した効果は大きいと言えます。
逆に、周辺の土地を持つ人や不動産会社に、自分の土地の売却を申し出てみるのも一つの手です。
②境界を確定させる
四角形や長方形など、整った形の土地は使い勝手が良いため高く売れます。
③権利を整理する
一つの土地に複数の権利者がいるような権利の複雑な土地は、後で話がややこしくなるのではないかと敬遠されがちです。権利関係を整理してから売り出しましょう。
④価格を見直す
売却が難航した場合は、価格を見直すことも検討しましょう。
⑤不動産会社、媒介契約を見直す
不動産会社によって、販売力や宣伝力、得意な分野には違いがあります。不動産会社や媒介契約を見直して、どの会社・どの方法が合っているのか、もう一度検討してもいいでしょう。
土地を保有する時の注意点は?
■メリット
不動産という資産を持てる、土地活用で資産が増やせる可能性がある、など
■デメリット
固定資産税がかかる、維持管理が必要である、など
メリットやデメリットをよく理解した上で、保有し続けるのか、手放すのかを検討しましょう。
また、相続した土地であれば、
・相続税の納税資金が心配
・相続人が多くて遺産分割がしにくい
といった心配も出てきます。それも含めた上で検討することが大切です。
土地を売る時の素朴な疑問…
■「何坪から土地は売れるの?」
法律上、土地は1坪からでも売買できますが、手間や経費を考えたら現実的ではありません。ただ、15坪~20坪ほどの狭小地であれば、近年ではデザインに工夫を凝らした狭小住宅なども人気なため、需要がないとは言えません。
■「販売にかかる期間はどのくらい?」
土地の販売期間は、土地の条件や市場の動向にもよるため、概には言えないところはありますが、査定から引き渡しまで一般的には3カ月~6カ月程度とされています。
■「空き地は掃除した方がいいの?」
空き地は雑草が生えていたり、ゴミが集まっていると、衛生状態が悪く、暗い印象を与えます。きちんと手入れをしていると、購入希望者の見学の時にも良い印象を与えるので、定期的な手入れを心がけましょう。
できるだけ良い条件で土地を売るには、土地の形状や状態をはじめ、権利関係、周辺環境、市場動向をよく見極めることが大切になってきます。媒介契約した不動産会社などに聞きながら、順序立てて進めていきましょう。ご要望があれば、弊社がお手伝いいたします。
本記事は、2024年6月時点の情報に基づいて作成しています。
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